求められるキャッシュフロー経営
ここで言うキャッシュフロー経営とは、単純に資金繰りに注意するだけのものではなく、 「事業に的確にキャッシュを注ぎ込み、それを有効に利用し、それに見合うキャッシュ利益を生み出していく」 ことです。
高度経済成長期において、わが国では売上高や総資本の規模の大きい企業を目指し、利益よりも市場シュアを優先する経営が幅を利かせていました。銀行からの融資がいつでも受けることができた高度成長期には、資金調達面での苦労はあまりなかったと言えます。
しかし時代は一変
して、右肩上がりの成長が止まると、資金調達が容易でなくなりました。そこでキャッシュフロー経営の必要性が問われることになってきました。
キャッシュフローの概念は大企業よりもむしろ、経営資金に限りのある中小企業にこそ必要で
しょう。これまでの貸借対照表と損益計算書といった決算書だけではなくキャッシュフローを常に重要視し、それに基づいて意思決定を行う経営が重要です。
キャッシュフローとは
キャッシュフローとは 「企業の一定期間の活動の結果として出入りするキャッシュ」 であります。つまり実際に手元にある現金
のことであり、3つに分類されます。
企業価値として一般的によく言われるのは 「フリーキャッシュフロー」 です。
事業から生み出したキャッシュのうち、必要な設備投資を行った上で、さらに残ったキャッシュはフリー(自由にできる)に使うことが出来るため、こう呼ばれています。
損益計算書上の利益とキャッシュフローの比較
利益はいくつかの認められている会計方針から選択できるため、会計方針により影響を受ける数値です。一方キャッシュフローは手元現金の総額であるため影響はなく客観性が高い
のです。
さらに決算上と実際のキャッシュのずれを把握できます。また、売掛債権を保有していると、実際の入金まで時間がかかるため決算書上利益が出ていても手元資金として存在していないことにな
り、最悪の場合黒字倒産という可能性もあります。